葉月
 神無月

                                 長 月



                        ジリジリと夏の日射し衰えず 安らぐ日々は遠くなりけり 


                        行く夏を惜しみて啼ける蜩(ひぐらし)の 声する先の茜雲かな

                        長月を待ちて待ちたる秋の夜の 虫の音響く山間(やまあい)の宿

                        満月を撮りたい心抱きつつ 三脚持ちて格闘する吾

                        名月を待ちに待ちたる中秋の 秋は静かに更けゆくもがな

                        お彼岸も過ぎたる日々の暑き中 空に向かいて咲ける向日葵

                        向日葵の妖精の如く生まれ越し 君の瞳に宙(そら)を見るかな

                        志し持ちたる日々は過ぎ行けど キラリ輝く向日葵賛歌


                        早朝の露の降りたる向日葵の 朝日を浴びつつ夢を育む

                        長かりし休み終わりて新学期 見回す顔の微笑ましき哉


                        向日葵のやっと咲きたる我が庭に 夜半の虫の音秋の訪れ

                        ゆったりと湯船に浸かり仰ぎ見る 空の蒼さに秋も来にけり

                        夏雲の空に広がる日々続き にわか雨降り秋の始まり

                        柔らかき山鹿のお湯にゆったりと 心安らか時を過ごしぬ

                        飛ぶ鳥の北を目指して発つ時の やけに寂しき秋の夕暮れ

                        亡き人を思い起こせし花有りて 今年も咲ける曼珠沙華 


                        秋風の季節運びて夕焼けの 空に飛び交うアキアカネかな

                        ひっそりと朝日を浴びて咲く花の 亡き人偲ぶ曼珠沙華

                        幼子の訃報聞く度涙する 我が子と重ねし月日思いて

                        秋桜の風の便りに誘われて 共に赴く南阿蘇かな

                        暑き日の俵山より仰ぎ見る 雲の流れに秋は来たりぬ

                        緑なす大阿蘇旅する日々ありて 風と空と雲の詩聴く

                        秋桜の優しき花に思い込め 秋の訪れ心待ちする 

                        野分け過ぎ雲の流るる俵山 風の流れと秋を愉しむ


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